はじめて野宿をして確信した一つの事実。
先日、はじめて野宿をしました。
前々からやってみたかったのですが、なかなか機会がなくてやらずにいました。
ですが、友人に会うために、一泊二日で遠出することになったので、野宿をしてみました。
なぜ野宿をするのか?
大きく分けて、理由は二つあります。
ひとつ目は、節約のため。
ネットカフェやカラオケが安めの選択肢としてありますが、それでも1000円以上はかかってしまいます。
住居費や宿泊費を抑えることが出来れば、ほかにより多くのお金をかけたり、低予算で旅行を実行できるようになります。
弾丸旅行などで、もし泊まる場所がなくても、精神的に追い詰められる必要もありません。
ふたつ目は、路上生活者(ホームレス)の気持ちを少しでも理解できると思ったため
路上生活者は、社会的弱者の代表といっても過言ではないでしょう。
解決されなければならない問題であると同時に、彼らはオルタナティブな生活をしている人たちであるとも言えます。
特に、坂口恭平さんの「ゼロから始める都市型狩猟採集生活」で紹介されているホームレスの方々は、資源を最大限まで活用できる術を知っています。
野宿することで少しでも路上生活者のことがわかるのではないかと思いました。
準備物など
場所はとある都市部です。
所持品は、ハブラシ、汗拭きシート、ティッシュ、スマホ、鍵だけです。
事前に路上生活者が生息している地域を調べましたが、まったく情報がありませんでした。
ですので、地図を見て適当に河川敷を寝床にしようかな程度で野宿に臨みました。
必要なものは道中で入手
都心部から河川敷まではおよそ5キロあったので、道中でダンボールと求人誌を入手して、眠るためのものはそろえることが出来ました。
ほかにもスーツケースや毛布、発泡スチロールの箱やかばんなどを発見することができましたので、物質的に困ることはなさそうです。
河川敷につくと、橋があったので、そこの下で寝ることにしました。
橋があるので、車はよく通っていましたが、河川敷や橋の下はまったく人気がありませんでした。
実際の寝床はこんな感じです。
寝床に着くまでは、なんの問題もなく達成することができました。
就寝は12時前でした。
が、問題は寝ているときに起きました。
蚊のせいで寝れない
予想していたことですが、蚊が大量にわたしの血を狙って襲ってきます。
それを防ぐためゴミ袋で体を覆っても、侵入してくる上に暑すぎて寝れない。。。
しかしそれ以上できることがないので、汗だくになりながらも目をつむり夜が明けるのを待ちました。
1時間ごとに暑さと痒さで目が覚めていたのですが、3時ごろからなぜか蚊が近寄ってこなりました。
それ以降は、ゴミ袋を外し快適に寝ることができました。
夜が明けて
目が覚めたのは午前5時ごろでした。
すっかり明るくなっていて、河川敷ではジョギングや犬の散歩をしている人がいました。
長居は禁物。
来た時よりもキレイに掃除して、野宿を終了しました。
1日野宿を通じて確信したこと
たった一日野宿した程度でわかることはたかが知れています。
そもそもわたしには帰る場所があります。まったく路上生活者の人たちとは状況が違います。
それでも確信したことがあります。
それは、野宿自体が危険であるのではなく野宿をしなければならない環境や、周りの目のような精神的ダメージのほうが危険であること。
路上生活者が凍死する事件はよく耳にしますが、物質的な調達は容易にできます。
しかし条件があります。
生きようと思う意志です。
わたしは何が何でも生き延びるという強い意志を持って野宿に臨みました。
しかし、路上生活者の多くは生きることに絶望していると聞きます。
その絶望は他人の冷たい目や、家を失うことになってしまった経緯などいろいろなものから生まれているのでしょう。
これは何も路上生活者に限った話ではなく、社会的弱者全体に言える問題だと思います。
今後は、実際に路上生活者の方に会って実情を知り、報告したいと思います。